圏央道予定地の神奈川県城山町

昨年の11月にも不法投棄された建設残土が見つかった事を
記載した。その残土が原因で人家に甚大な被害を及ぼす
地滑りの危険性を指摘されながら、県と町が約9年に
わたって抜本的な対策を講じていなかったと言うのだ。
残土だけでも腹立たしいのに、県と町が無視していたなんて
県民を馬鹿にしているとしか思えない。この件で、完成が
遅れる事は目に見えているが、せいぜいお偉方が白々しく
頭を下げるお決まりの場面が想像出来る。頭を下げるだけで
済むなら誰でも出来る!!(*`^´)<怒怒怒怒怒怒。職務怠慢で
告訴する事は出来ないのかしら!?

[圏央道] - キャバリア バロン君の日記

圏央道予定地に残土、地滑りの危険を9年間も放置 

首都圏中央連絡自動車道圏央道)の神奈川県城山町内の予定地に、約400万立方メートルの建設残土が不法投棄されたままになっている問題で、1998年に専門家の調査によって、人家に甚大な被害を及ぼす地滑りの危険性を指摘されながら、県と町が約9年にわたって抜本的な対策を講じていないことがわかった。

 国土交通省は、費用面などから残土の撤去は困難として、昨年11月に道路計画変更のための現地調査に着手。県と町は、この調査を受け、ようやく地滑り防止工事など安全対策の検討を始めたが、地元住民からは憤りの声が上がっている。

 問題の土地は、相模川沿いの約20ヘクタール。県内の業者が89年から約6年間にわたって、東京都内の宅地造成に伴う残土を運び込んだ。東京ドーム3・2杯分にあたり、小川が流れる深さ20〜30メートルの谷を埋め尽くした。業者は95年に神奈川県警に摘発され、有罪が確定したが、現在は連絡が取れない状態となっている。

 県と町は、道路の都市計画決定(97年)後の98年、地質の専門家らに調査を依頼、ボーリング調査などが行われ、同年中に報告を受けた。報告書では、調査時には地盤が安定していたものの、地下水位が3メートル上昇すると、斜面中央部が深さ20メートル、長さ100メートル程度の地滑りを起こす恐れがあると指摘。大地震時にも同規模の地滑りが想定され、液状化現象が起きる可能性もあるとした。

 斜面が崩れると、下流の人家に甚大な被害を及ぼす恐れがあるとし、恒久的な対策を検討する必要性を強調していた。下流城山町葉山島には、県道沿いに十数軒の民家が並んでいる。

 当時、業者は谷の小川の水を流すため、残土の下に配管を通して相模川に注ぐようにしたという。だが、管の位置や長さ、強度などの詳細は不明で、水が地下に染み出して地盤が不安定になっている恐れもある。

 県用地課は、報告書が求めた恒久対策を取らなかったことについて「詳細は不明だが、圏央道がどういう形で通るかはっきりしない段階で対策工事をすると、二度手間になると判断したのではないか」と説明。パトロールや地下水位の観測など暫定的な対応をし、「異常はなかった」としているが、抜本的対策は取らないままだった。

 国交省は昨年11月、費用面などから残土撤去のめどが立たない中、2012年度の開通目標に間に合わせるため計画変更に向けた現地調査を開始。町などは地滑り対策として、約570メートルにわたって強度のある配管を通すことを検討している。一方、城山町は「(98年の調査結果を)地元に説明した」としているが、住民の一人は「(地滑りの可能性は)聞いていない。崩れるようなことがあったら本当に怖い」と憤っている。

(2007年3月7日14時34分 読売新聞)